もしかして発達グレー研究所~凸凹ハートの幸せを考えるブログ by QOLT

なじめない、生きにくい。そんな子達の青い鳥ドコー?志村!後ろ後ろ!

もしおAの場合【地方公立卒エリートと中学受験】

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もしおはもしお。たゆたえども沈まず

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〜2027春〜

「若野Aもしお様」


僕宛に、

1通の郵便が届いた。


「塾講師のアルバイトをしませんか」

短い間だけど通った、

有名中学受験塾からのはがき。

はがきも、久しぶりだな。


いろんな思い出が去来する。




2020年の夏、

母と父は掌返しをした。


「中学受験を、してほしい」

両親にそう言われ、僕は面食らった。


彼らは地方公立高校出身で、

自力で成り上がったことを

誇りに思っていた。


僕の教育についても

「自分の意志でないとダメ」

「やらされる勉強なんて

しないほうがマシ」

そう強調して、

東京に住みながら

6年の夏まで勉強らしい勉強は

させようとしなかった。



中学受験というぶどうを

すっぱいんだと思うのも、

すっぱくても

ワインにしたら良さそうだと

思って課金するのも

親の勝手だ。
  

「唐突すぎるよ」

「あと4ヶ月しかないのに?

子供を振り回すのってどうなの」

と、

理系草食男子の僕だって

文句や皮肉の一つもあったはずだ。



でもあのとき口から出たのは

「いいよ」

だった。


知能は高いがどんくさい

小学校6年生男子だったから、

真面目な返事をしないと…とか

急いで返事しないと…と

思ったら

それくらいの言葉しか出てこなかった。


話し相手

小学校では、

僕は友達らしい友達はいなかった。


少しでも親和性のある同級生は

ラルフ・ローレンを着て

放課後は習い事をたくさんしていて

遊ぶ機会はほとんどなかった。


今思えば、

中学受験をすることを早々と決めて

なんなら生まれる前から

○甲幼児教室だの

Hファミリスクールだのの

予約を入れてるレベルの

お育ちだった。


なぜ彼らは

名だたる私立小学校に

行っていなかったのかは知らない。

放課後は習い事、家庭学習

あるいは塾や自習室や家庭教師で

何かやってるらしかった。



学年が上がるに従って、

ガチャガチャした教室の中で

「サピ」という音に

読書や読書のふりをする僕の耳が

反応するようになった。


グノ、よつや、のうけん、

マンスリー、

組分け、コアプラ…

と浮き上がって聞こえる語彙は

徐々に増え、

頻繁になっていった。



そういうのと一切縁がなかった僕は

薄汚れた窓の向こうで

お祭りやってるんだなぁと

いうぐらいの気持ちだった気がする。


羨ましいわけじゃない。

不思議だな、とか、

物好きだなぁ、

という気持ちに近かったと思う。


ぼくだって!、

という気持ちがあったかどうかは

全く覚えていない。


蛮族

先生とのやり取りを

横目に

そこそこ話がわかりそうだ、

とひそかに見込んでいた

隣のクラスの子は

学童や児童館に現れることは稀だった。



結局、

小4の学童や児童館に残ったのは、

蛮族と僕だけだった。


おさるのジョージであって、

同じ人間だと思わないことにして、

心を守った。


先生達のことは好きだった、

しかし蛮族への対応や

僕への対応を見て

なんだか底が浅いな

と感じてしまってからは、

急に白けて、

自然に足が遠のいた。


家の鍵はとっくにランドセルに

仕込まれていた。

放課後まっすぐ

家に帰る日が多くなった。


家に帰る、というより、

住処に戻る、という感覚だ。


保育園のときは

必ず親と帰宅したから

外の空気が2人分、

必ず持ち込まれていた。


誰もいない家にひとりで入ると、

空気が違う。


僕だけの住処

嫌いじゃない。

でも、

部屋の空気から家族の匂いが消える

瞬間があって、

不安になったことを覚えている。


他所の物音に

「おかえりーっ!」

と最高の歓待をしてしまって

バツの悪さにため息つくのが

僕の放課後の日常だった。


このままパパもママも

帰って来なかったら?



まあまあ日本語の通じる同級生が

なんの前触れもなく

放課後遊びの場から

いなくなったみたいに

親が前触れ無く

僕を置いてきぼりにするのでは、

という

ぼんやりとした予感からくる

ぼんやりとした不安。



不安がどんなにつよくても、

寂しいなんて言えなかった。


寂しい、という言葉が

その時の感情に本当に合っているのか

不安で、言えなかったのかなと

今は思う。


言えたとしても、

寂しいなら学童に行けばいいじゃない、

そう言われるだけだろうと

予想して

口に出すのを

ためらったのかもしれない。


あの頃一人で何を考えていたのか

あまり思い出せない。




連れて行ってもらった

旅行やお出掛けのことは

今でも詳細に思い出せるのだけど。


思い返せば、僕は孤独だった。

人と関わりたいとかそのときは

これっぽっちも思わなかったが

おそらく本能的に

人との関わりを

必要としていたのだろう。


もしおの高学年

高学年になり、放課後の自宅では、

オンライン対戦ゲームが

いくらでもできた。

僕は堕ちた。


年上の友達ができた。


ゲームの中で、

大人ぶる高校生大学生たちと

対等な気分でいたのだろう。

ますますクラスメイトのほとんどが

烏合の衆や蛮族にしか

見えなくなっていった。


そんなときだった。

両親が

「中学受験してほしい」

と頭を下げてきたのは。


頭と言葉がはっきりつながらないまま

「いいよ」

と言った、

それからの日々は目まぐるしかった。


近くのサピックスに

奇跡的に空きがあって、

誰かが抜けた席に滑り込んだ。


神輿の担ぎ手が足りないと

祭りに駆り出されたみたいで

悪い気はしなかった。


明らかに場違いだったけど、

耳年増だったから、

デイリーチェック、とか

基礎トレ、なんて用語を

あ、これのことか!

なんて思いながら

テキストをめくっていった。


先生のボケとツッコミ、

生徒のツッコミとボケ、

授業中の発言が許されていた。


上のコースに行けば行くほど

僕の言葉が通じるぞ、と感じた。


入試当日

基礎が全然足りてないから、

応用も積めなかった。

他の子とは違う作戦を立ててもらった。


僕はまだ伸びるのに!

そう思いながら、中学入試を迎えた。



思えば、

通塾開始から高校卒業までの

6年半。

無理をしたか、

してなかったかと言われたら

無理をした。しんどかった。


高校に入る頃になってやっと

まわりに女子がいないことに気付いた。


母に勧められて男子校にしたことを

一瞬、後悔して、

ネットに恨みつらみを書きまくったし

言葉にできないフラストレーションに

煽られて

口汚く反抗もした。


共学に行ったら彼女が出来るなんて

まやかしだということは

じきに判明して、

少し気恥ずかしくもなった。


父より

強く大きくなった僕を見て

喜んでいる親を見た。


何かがぱつんとはじけてしぼんだ。

親たちも

詮無いことを言わなくなった。


今思えば、

反抗バブル、ってことなのかな。


小学校では

リーダーシップ取りそこねて

いつもフォロワーだったから

リーダーのやり方に

いつも不満だった。


男子校の部活では

小さな小さなリーダー役も

させてもらえた。


フォロワーとリーダー、

両方経験して、

リーダーって大変だ、

フォロワーのときは立てよう、

フォロワーも大変だ、

リーダーのときは謙虚になろう、

と思った。


いつのまにか、

相手を立て、謙虚であることが

論破したりねじ伏せたりするより

心地よいと感じるようになった。



わけもわからず咄嗟に

いいよ

と答えたあのときのこと。


騙された、

という気持ちになったのは

一度や二度ではないし、

どうせなら、

もっと早くに

準備させてくれていればと

思わないでもない。


急にあんなアプローチされたから、

いいよと言わざるを得なかったと

親を呪ったことも数知れない。




6年経った春、

1枚のはがきが舞い来て、

頭の中を

ただよっていた

思い出のかけらたちが

ひとつの像を結んだ。



なんだろう、

この、ほかほか

あったかい気持ちは。




【地方公立卒エリートと中学受験】シリーズ 最終話もしおAの場合、でした!


読んで下さりありがとうございました!頑張る親子だけじゃなく、頑張れない親子も、頑張らない親子も、本気で応援しています☺

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